蛭子神社の最大のお祭りは、初春の十日えびす大祭です。
九日宵えびす、十日本えびす、十一日残り福、この3日間は盛大にお祭りが執り行われ、境内は福を授かりに参拝される約20万人の人々で終日賑わい、「十日えびすが済まんことには商売も身がはいらん」といわれています。
例年奉納される神戸中央卸売市場からの大マグロや鯛やブリ等の海の幸、山の幸はとても見応えがあり、参詣者の楽しみの一つになっています。
世の中は目まぐるしく動いていますが、昔ながらの伝統文化である初えびす大祭に皆様お揃いでお参りして頂き、えべっさんの「福」を是非とも授かってください。
福神楽「戎舞」奉納神事
1月9日宵えびす 11:00~ / 12:00~ / 13:30~
九日宵えびすには「淡路人形座」による淡路人形浄瑠璃 福神楽「戎舞」が家内安全商売繁盛を願い奉納されます。
お話のあらすじはお酒を飲み上機嫌になったえべっさんが福を運び、 船に乗り込んで、沖で鯛を釣ってめでたしめでたし……と、参詣者に福を与えます。
戎舞由来
伝説では、住吉百太夫という翁が、其人形操りの技術で戎神を慰めたといわれる。そして傀儡師が大衆に対して、大いに戎神の神徳の宣伝を行い、戎信仰を広めていったといわれている。淡路の漁村では大漁祈願のために、人形芝居による戎舞が上演された。
海においては、航海、海上安全、大漁の神として陸にあがっては、五穀豊穣、商売繁盛、無病息災。
招福の神として企業や個人の船おろし、事始め、正月あらゆる祝い事に迎えられて、神社や舞台は勿論、商社や各家の神前での御祈祷に戎舞が奉納された。
淡路人形浄瑠璃由来
淡路人形は、今からおよそ500年の昔、即ち西暦1500年代の初期、西宮より「木偶・傀儡師」の元祖といわれる百太夫が、淡路の三条村の引田家に滞在し長女と契り、重太夫に技芸を伝えたのが始まりで、18世紀はじめには40以上の座元ができ、九州、中国、東北地方まで巡業して発展してきた。
文楽はその後、明治17年淡路の植村文楽が大阪に出て創始したものであり、今の阿波人形は、淡路が徳島藩に編入されて、淡路より伝わって今に残るものである。
淡路の人形は文楽のそれよりはるかに大きく、喜怒哀楽の表現も素朴で大きく野趣に富んでいる。昭和51年、国の「重要無形民族文化財」に指定されて今に至る。
まぐろ奉納神事
神戸中央卸売市場・神戸水産物卸協同組合の皆様と有志一同が、まぐろ奉納神輿を勇壮に担ぎ、蛭子神社周辺の町内を周り、本殿へと“まぐろ”を奉納する神事です。
●1月9日午前10時頃
十日えびす大祭の様子(2016年)
十日えびす大祭の様子はこちらよりご覧ください。